取り組み002

メンタルケア.gifメンタルケアへの取り組み

【概要・背景】

メンタルケア対策が急務

現今の厳しいストレス社会のなか、「こころの問題」「こころの病」に対する対応が急務となっています。

 また、 日本において自殺者が急増していることは、周知の事実であります。この自殺者の多くは、うつ病あるいはうつ状態にあったと考えられています。つまり自殺の増加は、うつ病の増加と切り離せないと言われています。

 自殺の方法の詳細を記した『完全自殺マニュアル』(鶴見済、太田出版)が出版されたのは、バブル経済が終焉しつつあった一九九三年です。この本は「無気力で生きていく希望を失った」若者をターゲットとし、爆発的なヒットとなりましたが、一方でいくつかの地方自治体により自殺を奨励しているとして、不健全図書に認定されました。しかし今や自殺は、当時よりさらに重大な社会問題となっています。

年間3万人超える自殺者

 統計的なデータを見てみると、わが国における自殺の年間死亡者数は平成9年まで2万5千人前後でしたが、平成10年に3万人を超えて高止まり、以後、その水準で推移しています。最近8年間は継続して3万人を超えています。 
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logobanner.gif国立精神・神経センター精神保健研究所「自殺予防対策支援ページ」

社会的に取り組むべき課題

 欧米では自殺を防止する取り組みが、一九八○年代から国家的な規模で行われています。世界保健機関(WHO)が「自殺は、その多くが防ぐことのできる社会的な問題」と明言しているように、自殺対策を実行することで大きな成果を挙げています。その内容はうつ病に対する教育・啓蒙事業、マスメディアを用いた情報の提供、市民に対する冊子の配布、教師・生徒を対象とした自殺予防教育、一般開業医への教育、自殺未遂者に対する支援などです。

日本においても自殺対策が求められ、国会では自殺対策基本法が制定されました。さらに、厚生労働省が主導する自殺に関する二つの研究班も平成十七年に設立されました。

 池田市においても平成20年完成予定の「保健福祉総合センター」において、こうしたメンタルケアにも力をいれていくべきと考えます。

<公明新聞記事から>

■2006年6月3日付
主張/“自殺対策先進国”めざす/「基本法案」を今国会に提出へ

 自殺対策に関する国や地方自治体の責務を明らかにし、基本的施策を定める自殺対策基本法案が、超党派による議員立法で今国会に提出される運びとなった。

 政府は2001年度から自殺防止対策費を予算化し、相談体制の整備、自殺防止のための啓発、調査研究の推進などの対策に取り組んできたが、自殺者は一向に減る傾向にない。警察庁のまとめによると、わが国の年間自殺者は昨年まで8年連続で3万人以上と、交通事故死者(昨年6871人)よりはるかに高い水準で推移している。自殺対策基本法の成立で、この傾向に歯止めをかけ、自殺者が減少に転ずることを期待したい。

 自殺は、本人にとってこの上ない悲劇であるだけでなく、家族や周囲の人たちに計り知れない悲しみ、苦しみをもたらす。社会全体にとっても大きな損失だ。自殺を個人の“自由意思”に基づく行為とする見方もあるが、多くの自殺の背景には、過労や倒産、リストラ、社会的孤立、いじめといった社会的な要因がある。法案が「自殺の防止」「自殺者の親族などに対する支援充実」を目的とし、基本理念に「社会的な取り組み」としての自殺対策の実施を掲げているのは重要な観点といえよう。

 法案では、(1)自殺の実態に即した対策(2)自殺の事前予防、発生の危機への対応、発生後または未遂後の対応という各段階に応じた効果的な施策(3)国や地方自治体、医療機関、事業主、学校、民間団体など関係者相互の密接な連携――の必要性も基本理念として提示。その上で、国や地方自治体、事業主、国民の責務を定め、政府による自殺対策大綱の策定、国会への年次報告を義務付けている。

 この中で、「自殺の実態に即した対策」を実施するには、自殺の動向を詳細に把握し、継続的に調査研究、情報収集を行うことが不可欠である。しかし、既存の統計は自殺の実態解明を目的としておらず、自殺の複雑な背景に関する情報が得られないのが現状だ。法案で、国・地方公共団体の基本的施策として、自殺防止の調査研究の推進、情報収集を挙げている点を評価したい。

 基本的施策ではこのほか、自殺の恐れがある人が早期かつ適切に受診できる医療体制や、自殺の危険性が高い人を早期に発見し自殺発生を回避する体制の整備、自殺未遂者が再び自殺を図らないための支援、自殺者・自殺未遂者の親族に対するケア、民間団体の自殺防止活動に対する支援などを掲げる。いずれも重要な施策であり、着実な実行が望まれる。

 政府は昨年末に自殺防止の総合対策を発表。今年3月には都道府県に対し、民間団体と連携した自殺対策連絡協議会の設置を求めていたが、協議会の設置はなかなか進まず、「総合対策は掛け声倒れに終わりかねない」と懸念する声もあった。しかし、基本法が成立し、財政面の裏付けや各種施策の法的根拠が与えられれば、対策が一気に進む可能性もある。

【平成19年6月議会にて質問】

 以下、議会での質問です。

 保健福祉総合センターついてお伺い致します。来年度の完成を目指して、保健福祉総合センターの建設が着工されてようとしております。

 国において平成12年に10ヵ年計画が策定され、本年4月に厚生科学審議会により中間報告としてまとめられた「21世紀における国民健康づくり運動」ですが、これは「健康日本21」として、平成22年度を目途に国民全体の健康寿命の延伸を目指しての取組みとされております。そして、当市におきましても現在池田市健康増進計画に基づき、市民全体が自由意志による健康づくりに励んでいる状況であります。

 以上の経過を考える時、保健福祉総合センターの建設は、当市における保健・福祉施策全般のシンボルとして位置づけられ、市民全体の健康づくりの拠点として新たな歴史の1ページを刻む事になると思われます。

 そこで御提案ですが、保健福祉総合センターの愛称を広く市民から募集し、池田市全体として「こころと体の健康づくり」を目指す拠点としての位置づけを明確化することが大切ではないかと考えますが、市長のご見解をお尋ねいたします。

 「健康日本21」では9分野の施策の概要を述べておりますが、中間報告を読んで感じることは、「第3項目」目にある「休養とこころの健康づくり」について、めざましい成果を示す結果がほとんど見られないということであります。とくに、ストレスを感じた人の減少、自殺者の減少、睡眠薬などの睡眠補助品を使用する人の減少については数値を見る限り、横ばいもしくは悪化をしてきているというのが実態であります。

 そこでお伺いいたしますが、保健福祉総合センターにおいて、市民を現今の厳しいストレス社会から守るために、「こころの問題」「こころの病」に対応できるメンタルケアにも力を入れていく必要があると考えますが、市長のご見解をお尋ねいたします。

 また、メンタルケアに係わる具体的な取組みについてでありますが、平成14年に厚生労働大臣から示されたキャリアコンサルタントの育成方針も着実に実績をあげてきております。昨年3月には正式にキャリアコンサルティング協議会が設立され、「5年間で5万人」という育成目標に近づきつつあります。大阪府下にも2千人近いキャリアコンサルティングの有資格者がおられるとのことです。

 そこで、ボランティアとして各種の有資格者の方にも参画してもらい、心の問題やメンタルケアに取組んでいただくことが有効なのではないかと考えますが、併せてご所見をお伺い致します。

【答弁】

 以下、上記質問に対する倉田市長の答弁です。

 保健福祉総合センター、平成21年4月オープンをめどにいよいよ着工させていただきたいと、このような考え方でございますが、せっかくできる施設ですから、幅広い人々、特に子どもたちを含めて関心を持っていただくということから、愛称を公募してはどうかと、こういうご提案でございます。

 実は、給食センター、これをリニューアルしたときに、やっぱり愛称を公募して、ランチポケットでしたか、そのようないい愛称ができたところであります。せっかくですから21年、すなわち市制施行70周年記念事業の一つとして、そういう愛称公募については積極的に検討させていただきたいと、このように思います。

 また、健康日本21の中にうたわれているメンタルヘルスに取り組むこと、これも健康という意味では肉体の健康、そして心の健康、非常に大事なことでありますので、健康大阪21中間評価報告等に従ってストレスへの適切な対症方法等の啓発を、この保健福祉総合センターでも図ってまいりたいと、このように考えております。

 たしか平成14年、当時は坂口厚生大臣であったと思いますが、5年間で5万人のいわゆるキャリアコンサルタントを養成しようと、そういうことを訴えられて、着実にその数が広がって目標値に近づいていると、このように聞いております。

 キャリアコンサルタントは、就職案内窓口や企業等の職場において相談者と交わることが多いものと承知をいたしておりますが、このキャリアコンサルタントの導入については、今後、池田市の状況をもう少し調査させていただいた上で、検討させていただきたいと、このように思っております。