取り組み005

いじめ対策.gifいじめ対策の推進

【背景・概要】

各自治体における、いじめ対策

 いじめを苦にした児童生徒の自殺が相次ぎ、深刻化しているいじめ問題への対応が急がれています。こうした教育に関する問題の関心は高く、政府も教育再生会議の開催をはじめとして積極的な取り組みを始めております。

 一方、各自治体においての取り組みも非常に重要です。子どもたちの問題を解決するために独自の制度を設けるところも増えてきました。

 例えば、兵庫県川西市では、子どもたちの問題を解決するための第三者機関として「オンブズパーソン」を設置して、成果を挙げています。同市の「子どもの人権オンブズパーソン制度」は、子どもの救済制度をつくろうとする自治体のほとんどが同市に問い合わせるなどして、参考にしていると言われています。

titole.jpg川西市子どもの人権オンブズパーソン事務局のHP

川西市子どもの人権オンブズパーソン

 1999年4月、全国で初めて「川西市子どもの人権オンブズパーソン」制度が、市条例で設置されました。その目的(条例第1条)では「この条例は、すべての子どもが人間として尊ばれる社会を実現することが子どもに対するおとなの責務であるとの自覚にたち、かつ、次代を担う子どもの人権の尊重は社会の発展に不可欠な要件であることを深く認識し、本市における児童の権利に関する条約(以下「子どもの権利条約」という。)の積極的な普及に務めるとともに川西市子どもの人権オンブズパーソン(以下「オンブズパーソン」という。)を設置し、もって一人一人の子どもの人権を尊重し、及び確保することを目的とする。」としています。子どもの権利条約の実践が明確に位置づけられています。

川西市子どもの人権オンブズパーソン条例

オンブズパーソン3つの活動

 このオンブズパーソンは主に次の3つの活動を行っています。

①相談活動〔市内の18歳未満の子どものことであれば、誰でも相談できる。受付は、月曜日から金曜日の10時~18時。電話、面談、FAX、手紙のほか、家庭訪問や地域訪問も行います。相談の延長として、子どもの代弁や当事者間の相互理解を支援する必要がある場合は、関係調整を行います。〕

②調査活動〔子どもの擁護・救済の申立てを受けて実施する調査と独自入手情報から自己発意により実施する調査とがあります。〕

③広報・啓発活動〔子どもや市民にオンブズパーソン制度を広く知ってもらい、活用してもらえるように、市の機関と連携して行います。また、国連の擁護と人権侵害を未然に防止する観点から取り組みます。〕

 オンブズパーソン制度は第3者救済機関という理念を持っています。川西では、調整機能に特徴があり、実際に自殺予告電話をしてきた子どもの家へ出掛けて、自殺を防いだという相談機能と活動に、目を見張るものがあります。

<文部科学省>

 平成18年11月に池坊保子副大臣(公明党)のもと、「子どもを守り育てる体制づくりのための有識者会議」を設置。平成19年2月に教師や保護者、地域の大人たちに向けた提言とQ&Aを取りまとめ、4月中旬めどに全国の小中高校・PTAなどに配布しています。また「24時間いじめ相談ダイヤル」を開設しています。

いじめ問題に関する取組事例集
(国立教育政策研究所 生徒指導研究センターHPから)

24時間いじめ相談ダイヤルの設置等について

いじめ相談の窓口について

<法務省>

 人権問題の角度から、「子どもの人権110番(電話)」と、インターネットによる人権相談(いじめなどの相談)を受け付けています。また、送料無料で相談を書いて送れる「SOSミニレター」を全国の小中学生に配布。

「子どもの人権110番」について
 子どもの発する信号をいち早くキャッチし、相談を受け付ける専用電話相談窓口です。相談は、全国の法務局・地方法務局で人権擁護事務担当職員及び人権擁護委員(子どもの人権専門委員)が受けます。相談料は無料、秘密厳守。
受付時間は、平日午前8時30分から午後5時15分まで
電話番号は、全国共通 0570-070-110

インターネット人権相談受付窓口
 子ども用と大人用に分かれて受け付けています。

<厚生労働省>

児童相談所を活用した相談窓口や、民間団体による「チャイルドライン(電話)」を開設しています。

チャイルドライン
 「チャイルドライン」は18歳までの子ども専用の電話で、主催はNPO法人チャイルドライン支援センター。

公明党教育改革推進本部

「緊急提言・現場からの教育改革」
緊急提言の全文
(公明党HP)

【平成19年6月議会にて質問】

 以下、議会での質問です。

 「池田市こども条例」について質問させていただきます。
いじめを苦にした児童生徒の自殺が相次ぐなど子どもをとりまく環境は深刻化しております。このような悲劇をこれ以上繰り返さないためにも、いじめ問題への対応が急がれています。

 市内中学校におきましても、生徒会を中心としたいじめ0運動が行われるなど、前向きな取り組みがされております。また、市長部局においても「子ども条例」を制定し、被害に遭った子どもを支援するためのカウンセリング及び保護者に対する助言を行うなど、子どもの安全確保に努めておられます。

 しかし昨今の状況を踏まえまして、更に一歩進んだ具体的な取り組みが必要だと感じております。そこでまず、当市における「いじめ」の実態をお伺いいたします。

 また、隣接市・川西では、子どもたちの問題を解決するための第三者機関として「オンブズパーソン」を設置して成果を挙げているとのことであります。この制度は、国際社会でも高い評価をうけ、子どもの救済制度をつくろうとする多くの自治体が川西市に問い合わせをしているとのことです。

 そこで、同制度についてどのように評価をされているのかについてお尋ねいたします。加えて、この制度の取組みと実績を踏まえまして、当市においても「子ども条例」のアクションプランとして、市長部局に「池田オンブズパーソン」を設置することをご提案申し上げたいと思いますが、ご検討いただけないものでしょうか。

【答弁】

 以下、上記質問に対する倉田市長の答弁です。

 ただ、子どもを取り巻く環境というのは非常に難しいのが昨今でございまして、とりわけいじめの問題、あるいはいじめを苦にした自殺の問題というのが新聞紙上をにぎわしていることはご承知のとおりであります。

 本市においては、平成17年度まで毎年数件のいじめの事象について報告されておりましたけれども、平成18年度については、小学校で6件、中学校で41件、合計47件のいじめ事象があったと報告されているところであります。

 対応については、担任教諭及び生徒指導担当教諭や児童・生徒支援サポーター等が連携を図りながら解決・改善に向けて取り組んでおりますし、池田市内の中学校では、生徒会で、うちの学校はいじめありませんよと、いじめゼロ宣言をして頑張ろうと、こういう中学校の生徒会があるようですから、これが5中学校全部で同じような広がりが出てきたらいいということで教育委員会も真摯に取り組んでいただいているところでございます。

 また、川西市のオンブズパーソン制度についてでありますが、これ平成11年度に条例化されて、全国でもこれは初めてのオンブズパーソン制ではなかったかと思っております。極めて注目をされていることでありますし、3人のいわゆる外部委員、大学の先生が多いようでありますが、この人たちを任命して、また、その人たちを支える職員を任命するというシステムで、年間の事業費、これは人件費が主なものですが、3千万を少々上回っていると聞いております。

 池田市では、一方で子ども条例をつくって、子ども条例に基づく見守り隊をつくらせていただいてますので、要は、我々の先人がいろんなことをされてる中で、いろんな苦労話もあれば、これはメリット、デメリットあるわけですから、ある意味ではいいとこ取りしたらええがですね。私の考えは、まねしすることは構へんと。いいものがあればどんどん取ってきたらいいわけですから、川西のオンブズパーソン制度の中のいいものを池田市の子ども条例の中にどう取り入れられるか、これは教育委員会とも、あるいは子育て・人権部とも合わせて検討させていただきたいと、このように思っております。